ピート・ウェバーが圧巻のリード拡大
2025 PBA50 シニアU.S.オープン予選最終日

ウェバー、シニアでも健在──マッチプレー進出を決める圧倒的リード

2025年6月14日、コロラド州ハイランドパークレーンズにて行われたPBA50 シニアU.S.オープン予選最終日において、“伝説の男”ピート・ウェバー(Pete Weber)が、他を圧倒するプレーでリードをさらに広げました。

合計18ゲームの予選を終えて、トータルスコアは4,282ピン(+682)。2位のクリス・バーンズに対し、161ピンもの大差をつけて首位通過を果たしました。これにより、明日からのマッチプレーを大きなアドバンテージを持って迎えます。

 

予選最終日の詳報と選手たちのコメント

◆ ピート・ウェバー:精密なボウリングで完全支配

予選最終日、ウェバーは1ゲーム目で11連続ストライクを決め、298点という高スコアで幕を開けました。続く第2ゲームでは8連続ストライクを記録し247点。その後も224、245、213、192点と安定したスコアを維持し、1ゲーム平均は驚異の237.89

彼自身もこのプレーに手応えを感じており、

「今日も良いボウリングができたし、まだまだ自信がある。僕を倒すのは簡単じゃないよ」と自信満々のコメント。

さらに特筆すべきは、18ゲーム中スペアミスはたった1回のみという正確性。ストライクとスペアのバランスが見事に取れており、まさに理想的なメジャー大会の戦い方を体現しています。

「これはメジャー大会だからこそ、ただ投げるだけじゃ通用しない。スパットを意識してボールをコントロールし、ミスの許されない状況でしっかりとスペアを取ることが重要だ」

と語る彼の戦略は、まさにベテランならではの熟練の技。

 

◆ クリス・バーンズ:攻めの姿勢で2位キープ

元PBAツアー王者であるクリス・バーンズ(Chris Barnes)も素晴らしいパフォーマンスを披露。予選3日目、215、268、267、218、222、202点の6ゲームで合計1,392点を叩き出し、トータル4,121点(+521)で2位に浮上しました。

「レーンの特性はペアごとに全然違う。1ゲームごとに対応が求められるが、そこがこの大会の醍醐味だ。220点取れれば十分良いゲームと言える」

と語る通り、一貫した適応力と高得点を維持する安定感が光っています。

今季はやや苦戦していたバーンズですが、今回のような展開は彼にとっても復活の兆しかもしれません。

 

◆ ブライアン・デニス:急成長中の実力派が3位に浮上

ジョージア州出身のブライアン・デニス(Brian Dennis)は、予選最終日のCスカッドで圧巻の1,449点(平均241.5)を記録。ゲームスコアは248、268、238、258、223、214とハイレベルな内容で、トータル4,113点(+513)に到達。

今シーズンもこれまでに8位、12位と安定した成績を残しており、ついに上位争いの中心人物へと浮上してきました。

「ボール選びとレーンの見方が非常に重要だった。特にプラクティス時はレーンが厳しく見えたが、リオイル後の“フレッシュ”な状態が予想以上に良かった」

と語り、自身の戦術が功を奏したことを振り返っています。

「最初の4ゲームは特に調子が良かった。もし何か“運”が必要だったとしても、それが今日はうまく噛み合った」

と、謙虚さもにじませながら確かな自信をのぞかせました。

 

◆ トップ24の構図と注目選手

デニスに続く上位プレイヤーとしては、

  • 4位:グレッグ・トーマス(+424)

  • 5位:ジョン・ジャナウィッツ(+423)(前年覇者)

  • 6位〜10位にも強豪が並ぶ中、予選通過ラインは+269のクレイ・リース

全体の予選通過者24名が、6月15日(日)・16日(月)にかけてラウンドロビン形式のマッチプレーに挑みます。

 

伝説は続くのか、新星の台頭か──注目のマッチプレーへ

ピート・ウェバーのシニアU.S.オープン8度目の優勝が見えてきました。
予選での大量リードを活かし、マッチプレーでの戦い方も計算済み。一方で、バーンズやデニスといった実力者たちがこのまま引き下がるとは考えにくく、最後の最後まで結果の読めない展開が予想されます。

マッチプレーは1日6ゲーム×2セッションで実施され、最終成績上位5名が月曜夜(東部時間午後8時30分)のステップラダーファイナルへ進出。優勝者にはメジャータイトルと賞金15,000ドルが贈られます。

試合の模様はすべてBowlTVでライブ配信中
“ボウリング界の伝説”が新たな金字塔を打ち立てるのか、それとも新世代が王座を奪うのか──その瞬間をお見逃しなく。

 

【予選終了時点・トップ10ランキング】

順位選手名スコア(+差)
1Pete Weber4,282(+682)
2Chris Barnes4,121(+521)
3Brian Dennis4,113(+513)
4Greg Thomas4,024(+424)
5John Janawicz4,023(+423)
6Steve Kloempken4,014(+414)
7Stephen Krywy3,998(+398)
8Dan Knowlton3,991(+391)
9Ricky Schissler3,988(+388)
10Jon Rakoski3,975(+375)

📅 次戦:マッチプレー(6月15日・16日)
🕛 1日2セッション:12:00 PM(フレッシュ)/4:30 PM(バーン)
📺 BowlTVにてライブ配信中