2025年全米女子オープン、ネブラスカ州リンカーンで開幕
女子ボウリング界の頂点を決める戦いがスタート
2025年6月10日、アメリカ・ネブラスカ州リンカーンの「サンバレーレーンズ（Sun Valley Lanes）」にて、プロフェッショナル・ウィメンズ・ボウリング・アソシエーション（PWBA）ツアーのメジャートーナメント第2戦「全米女子オープン（U.S. Women’s Open）」が華々しく開幕します。
本大会は、女子ボウリング界において最も格式の高い大会の一つであり、世界中の実力派選手が栄誉と賞金、そしてキャリアの節目を懸けて激突する特別な舞台です。世界屈指のボウラーたちがネブラスカに集結し、2025年の女王の座を競い合います。
大会の全貌と注目ポイントを詳しく紹介
サンバレーレーンズ、初の女子メジャー大会開催
開催地である「サンバレーレーンズ」は、2015年以来6回目となるPWBAイベントの開催地ですが、女子ツアーのメジャー大会を主催するのは今回が初めてです。2020年には男子のU.S. Open（全米オープン）を開催した実績もあり、全米のボウリングファンからも信頼の厚い会場として知られています。
施設面・運営面ともに高水準で、選手たちにとっては技術を存分に発揮できる舞台となるでしょう。
世界中から集結、108名のトップ女子ボウラー
今年の全米女子オープンには、世界各地から108名の精鋭女子ボウラーが参戦します。競技の主な目的は、以下の三つです：
伝統あるグリーンジャケットの獲得
トロフィーに象徴される“イーグル”の称号
優勝賞金6万ドル（約960万円）の栄誉
これらを手に入れるため、各選手が激しい戦いを繰り広げます。
昨年の女王、シン・リ・ジェーンが連覇を狙う
2024年大会で初のメジャータイトルを手にしたマレーシアのシン・リ・ジェーン選手も、今大会での連覇を目指しています。前年は、ラトビアのダイアナ・ザヴヤロワ選手を226対214で下し、見事な勝利を収めました。
今季も安定した成績を残しており、連覇の可能性は十分にあると見られています。彼女の戦いぶりは、世界中のファンの注目を集めることでしょう。
大会最注目選手：ジョーダン・スノッドグラスの挑戦
今年最大の注目株は、アメリカ・ミシガン州エイドリアン出身のジョーダン・スノッドグラス選手です。彼女は先日、PWBAボウラーズ・ジャーナル・ウォータールー・オープンで優勝し、キャリア6勝目を挙げました。
この勝利を含め、3大会連続で決勝ラウンド進出中と好調を維持しており、今大会で初のメジャータイトル獲得と同時に、PWBA殿堂入りの資格となる7勝目を狙っています。彼女の一投一投が、今大会の流れを大きく左右するかもしれません。
充実の大会スケジュール
今大会は1週間にわたる長丁場の構成となっており、多段階の予選とマッチプレー、そしてテレビ放映による決勝ラウンドが用意されています。
6月10日（火）
正午（東部時間）より、8ゲームによる予選会（プレトーナメント予選）
20時（東部時間）から「Bowl with the Pros」イベント：地元のファンがプロ選手と交流しながらボウリングを楽しむ機会
6月11日（水）
練習日として全日解放
使用される4種類のオイルパターンが公開。第1〜3ラウンド用と、最終予選〜決勝用に分けられる
6月12日（木）〜14日（土）
予選ラウンドが3日間にわたり実施
1日3回（9時・14時・19時／いずれも東部時間）の時間帯で、各選手が8ゲームを3ラウンドこなす
6月15日（日）
予選上位3分の1に残った選手が、最終8ゲームの準決勝（11時〜）に挑戦
同日18時より、上位24名によるラウンドロビン形式のマッチプレー第1ラウンド開始
6月16日（月）
マッチプレー第2・第3ラウンド（11時・18時）で順位が確定し、上位5名が決勝へ進出
6月17日（火）
19時より「CBSスポーツネットワーク」にてライブ中継
ステップラダーフォーマットで決勝実施：4位と5位が1ゲームで対戦し、勝者が順次上位シードと対戦。最終的に1位シードと優勝を争う
全予選とマッチプレーはBowlTVでライブ配信
テレビ中継以外の全ラウンドは「BowlTV」にてライブ配信されます。海外在住のファンやボウリングコミュニティにとっては、リアルタイムで選手の活躍を追える貴重な機会となります。
全米女子オープンは女子ボウリングの「今」が詰まった一大イベント
2025年全米女子オープンは、実力と戦略、そして精神力が試される最高峰の舞台です。会場のサンバレーレーンズは、これまでの男子大会開催実績に加え、今大会で女子メジャー初開催という新たな歴史を刻みます。
シン・リ・ジェーン選手の連覇なるか、ジョーダン・スノッドグラス選手が殿堂入りへの道を開くのか。そして、世界中の新鋭たちがどのような戦いを見せるのか。ボウリングファンのみならず、スポーツファンにとっても、この一週間は目が離せない時間になることでしょう。
