
Parker Bohn IIIが記録を更新
USBCシニアマスターズでトップ通過へ
記録更新で注目集めるレジェンド、Parker Bohn III
2025年全米シニアマスターズ(USBC Senior Masters)の予選ラウンドが、ネバダ州ラスベガスのSam’s Town Bowling Centerで終了しました。今年の大会には全米から310名のシニアボウラーが参加し、3日間の予選を経て、64名がダブルエリミネーション形式のマッチプレーへと進出しました。
その中でひときわ存在感を放ったのが、ニュージャージー州ジャクソン出身のParker Bohn III選手。USBCおよびPBAの両方の殿堂入り選手である彼が、3日間連続でトップの座を維持し、自身の持つ記録を更新しながら堂々の予選1位通過を果たしました。
3日間連続首位、史上最高スコアを更新
圧巻のスコアで大会新記録を樹立
Bohnは木曜日の予選最終日に、256、237、214、279、200という5ゲームのスコアを記録。1日の合計は1,186点に達し、3日間・15ゲームでの総合スコアは3,725点となりました。これは1ゲームあたり平均248.33点という驚異的な数字であり、大会史上最高スコアです。
この結果により、彼は自身が過去に記録したスコア—2017年の3,717点、2016年の3,712点—をも上回り、トップ3すべての歴代記録を独占することになりました。
加えて、水曜日には10ゲームでの予選記録(2,539点)も更新しており、Bohnのパフォーマンスはまさに前人未踏です。
予選上位選手の顔ぶれと注目プレーヤー
予選の上位には、実績のある強豪選手たちが名を連ねています:
Tom Daugherty(フロリダ州リバービュー):3,659点
Tom Adcock(イリノイ州フォーサイス):3,626点
John Janawicz(2023年のシニアマスターズ王者):3,624点
Mika Koivuniemi(2000年USBCマスターズ優勝者):3,565点
これらの選手も、Bohnと同様にUSBCやPBAの殿堂に名を連ねる実力者たちであり、マッチプレーでの激突が期待されます。
パーフェクトゲームも飛び出した予選最終日
木曜日には、2人の選手がパーフェクトゲーム(300点)を達成する見どころもありました。
Brian Waugh(アリゾナ州フェニックス)は、Aスコードの第2ゲームでパーフェクトを達成し、総合10位(3,481点)でマッチプレーに進出。
一方、John Marsala(セントルイス)はBスコード第3ゲームで12連続ストライクを達成したものの、総合125位で予選敗退という悔しい結果に終わりました。
最後の進出枠を巡る熱戦
予選通過ラインも熾烈でした。最後の3枠には以下の選手が滑り込みました:
Dave Paffumi(アラバマ州クロスビル):3,285点
Jodey Rees(ワシントン州レントン):3,277点
Jon Rakoski(フロリダ州エステロ):3,163点
特にRees選手は、Darryl Bower選手とのプレーオフを217-183で制し、63位タイから勝ち上がる劇的な突破を演じました。
また、前年優勝者のRakoski選手は予選137位タイと本来は圏外でしたが、ディフェンディングチャンピオンの特権により64位としてシード入り。結果的に、初戦ではBohnと対戦する注目カードが成立しました。
記録更新は通過点、真の勝負はこれから
Parker Bohn IIIは、歴史に名を刻む予選成績を叩き出したものの、本人はそれに浮かれることなく冷静です。
「記録を更新できたことはクールな気分だが、今夜以降は64人全員が横一線になる。それは自分も、他の選手も理解している」と語りました。
BohnはこれまでにUSBCマスターズで2001年の優勝、1998年と1999年の準優勝を含む5回のトップ5入りという輝かしい実績を誇ります。しかし、シニアマスターズでは未だ優勝に届いていません。
「今の自分の状態とレーンの見え方が続けば、誰が相手でも厳しい試合になるはず。もちろん負けることもあるが、今は自信を持って臨めている」と意気込みを見せました。
金曜日からは、勝者側・敗者側の両トーナメントで2ラウンドずつ、計4ラウンドのマッチプレーがスタート。土曜日には上位5名を決定する3ゲームトータルマッチが行われ、日曜日にはBowlTVでステップラダー決勝が生中継されます。
この大会は真のダブルエリミネーション形式であるため、トップシードの選手を2回破らないと優勝できません。最終的な勝者には、PBA50ツアーのメジャータイトルと賞金2万ドルが与えられます。
Parker Bohn IIIがこのまま勢いを保ち、ついにシニアマスターズで栄冠を手にするのか。注目のマッチプレーが、いよいよ幕を開けます。