
フィンランドのラーティカイネン選手が300点を記録
USBCスーパースニアクラシックで首位に浮上
300点達成で注目の的に
2025年5月30日、アメリカ・ラスベガスのサムズタウン・ボウリングセンターで開催中の「USBCスーパースニアクラシック」にて、フィンランド出身のティモ・ラーティカイネン選手(63歳)が完璧な300点ゲームを達成し、予選第2ラウンドを終えて堂々の首位に立ちました。本大会は60歳以上のトップボウラーたちによるハイレベルな戦いであり、その中での300点は大きな注目を集めています。
ラーティカイネンの快進撃と熾烈な上位争い
■ フィンランドのベテラン、鮮やかな復活劇
ラーティカイネン選手は右投げのボウラーで、今回のスーパースニアクラシックは2回目の出場。前年大会では賞金圏外に終わったものの、今回は全く別人のような内容で一躍主役となりました。
第2ラウンドの6ゲームでは、スコアが253、193、300、226、279、277と、193点を除いてすべて250点台以上。特に3ゲーム目のパーフェクト(300点)は、今大会で唯一の快挙です。総ピン数は2,927ピン、1ゲーム平均254.66という驚異的な成績でした。
本人は試合後、「結果を気にせず楽しむつもりで来た。前回から5週間ぶりのボウリングだった」と語り、肩の力を抜いた姿勢が好結果につながったことを明かしています。
また、ラーティカイネン選手は大会を通じてウレタンボールを使用し、39フィートの新しいオイルパターンでは第1と第2のスパットの間を狙って投球。わずかな立ち位置の調整で高精度なコントロールを維持しました。
■ トップ争いの中心に集まるスター選手たち
ラーティカイネン選手の背後には、世界的な実力者たちが僅差で追走しています。
カルロス・デノット(メキシコ):予選第1ラウンドをリードした60歳のデノット選手は、第2ラウンドでも255、257、256と安定したスコアを記録。合計2,822ピン、平均232.66で2位につけています。
ロン・モーア(アメリカ):69歳のモーア選手は過去にこの大会で2度(2017年、2022年)優勝し、PBA60最多の5勝を誇るレジェンド。現在2,737ピンで3位に位置します。
ピート・ウェーバー:PBAツアー37勝、PBA50で14勝のレジェンド。第2ラウンドでは最低スコアでも207点以上、平均235.83で30位から4位に浮上(2,734ピン)。
パーカー・ボーンIII:唯一の左投げボウラー。278点のラストゲームで2,729ピン、5位にランクイン。PBAツアー35勝、PBA50で11勝という経歴を持ちながら、PBA60での優勝は未経験です。
一方、昨年の優勝者ジャック・ジュレク選手は、わずか13ピン差で55位に沈み、予選突破を逃しました。
■ キャッシャーズラウンド、そして決勝ステップラダーへ
208名の選手が参加した予選は、木曜・金曜の2日間で計12ゲームを実施。その中から上位52名がキャッシャーズラウンド(土曜日開催)に進出します。
このラウンドではさらに6ゲームを行い、計18ゲームの合計スコアで上位12名がマッチプレーへと進出。
マッチプレーでは:
奇数順位(1,3,5…)と偶数順位(2,4,6…)の2グループに分かれて総当たり6試合。
勝利ごとに30ボーナスピンが加算されます。
グループ1位が決勝ステップラダーの第1・第2シードに。
グループ内2~4位の選手はステップラダー戦で決勝進出を目指します。
最終的な優勝者には8,000ドル、準優勝者には6,550ドルの賞金が授与されます。
ベテランたちの技術と情熱が光る大会
ラーティカイネン選手の300点ゲームを皮切りに、USBCスーパースニアクラシックは早くも波乱と興奮に満ちた展開となっています。ベテラン選手たちの技術と経験、そして勝負への情熱が随所に光り、非常に見応えのある大会となっています。
今後のキャッシャーズラウンドや決勝ステージでは、さらなるドラマが待っていることでしょう。大会の模様は BowlTV.com でライブ配信中。また、6月2日からはPBA50のメジャー大会「USBCシニアマスターズ」も開幕予定。50歳以上のトップ選手たちの競演にも大きな期待が寄せられています。
関連リンク:
スーパースニアクラシック情報:BOWL.com/SuperSenior
シニアマスターズ情報:BOWL.com/SeniorMasters
PBA50ツアー情報:PBA.com