
ケリー・キューリックが快進撃
PWBA BowlTVオープン予選首位通過!
予選から熱戦!女子プロボウリング界の頂点をかけた戦いが展開中
アメリカ・オハイオ州パルマハイツにあるヨークタウン・レーンズで開催されている女子プロボウリング協会(PWBA)主催のBowlTVオープン。5月30日(金)の予選ラウンドでは、1日で7つのパーフェクトゲーム(300点)が記録されるなど、驚異的な高スコアが続出しました。
そんな激戦を制し、翌日のマッチプレー進出選手の中で首位通過を果たしたのは、ニュージャージー州出身のケリー・キューリック選手。平均スコア241以上という安定した投球で、12ゲーム合計2,903点を叩き出しました。
圧倒的な内容を見せたキューリック選手と注目の展開
■ キューリック選手の投球戦略と安定感
ケリー・キューリック選手は、この日最も安定した投球を披露しました。
前夜にはPWBAクリーブランドオープンのステップラダーファイナルに出場し、5位でフィニッシュしたばかり。遅くまで競技に参加していたものの、翌日には疲れを一切見せず、むしろさらなる集中力を発揮しました。
12ゲーム中、最も低いスコアでも215点という安定感で、47フィートのオイルパターンを味方につけ、得意なラインを見極めて高得点を連発。予選前半を2位で折り返し、最終的には予選トップ通過を決めました。
本人も「今朝は心がクリアな状態で臨めた。このパターンは私にとって有利だと感じていたけれど、ここまで高スコアが出るとは思っていなかった」とコメントし、冷静かつ戦略的に試合を進めたことを強調しています。
■ 出場選手のハイレベルな争い
今回の予選では、複数の国からの強豪選手が揃い、世界レベルのハイレベルな戦いが展開されました。以下はマッチプレー進出者のリストです:
ケリー・キューリック(米国):2,903点
ロシオ・レストレポ(コロンビア):2,871点
シェリー・タン(シンガポール):2,867点
ジョーダン・スノッドグラス(米国):2,858点
ニュー・フェン(シンガポール):2,811点
アリアンヌ・テイ(シンガポール):2,809点
ダフネ・タン(シンガポール):2,803点
マディソン・ジャナック(米国):2,784点
シャノン・プルホウスキー(米国):2,757点
シン・リー・ジェーン(マレーシア):2,743点
ブリタニー・スミス(米国):2,740点
ブリアナ・クレマー(米国):2,731点
中でも注目すべきは、シンガポールから4名が進出している点です。アジア圏の選手たちが高い技術力を発揮していることがうかがえます。
■ ブリタニー・スミス選手の劇的な復活
この日のドラマのひとつは、アイオワ州出身のブリタニー・スミス選手による劇的なパフォーマンスです。予選前半では3ゲーム連続で200点未満という不調に苦しみましたが、ゲーム4・5で連続パーフェクトゲーム(300点)を達成。一気に状況をひっくり返しました。
スミス選手は、「ボールの選択とポジション変更がカギになった。第3ゲームの最後の一投で感じを掴み、次のレーンが似たようにプレーできると信じていた」と語っており、状況を読み取り、柔軟に対応した判断力が光りました。
この流れに乗り、第2ラウンドでは最初の3ゲームで760点と爆発し、一気にカットラインを超えてマッチプレー進出を決定させました。
■ ハイスコア続出、歴史に残る予選に
この日の予選では、6選手がパーフェクトゲームを達成。中でも特筆すべきは以下の選手たちです:
シェリー・タン
ブリタニー・スミス
ホープ・グラムリー
ダナ・ファイル
リンジー・ブーマーシャイン
ディアンドラ・アズバティ
合計で7回のパーフェクトゲームが達成されたことは、2017年のU.S.ウィメンズオープン(10回)に次ぐ歴代2番目の記録となりました。これほどの高得点が続出する大会は極めて珍しく、今大会の予選は歴史的価値のある一日となりました。
いよいよマッチプレーへ、頂点を決める戦いが始まる
5月31日(土)は、午前9時からラウンドロビン形式のマッチプレー(6ゲーム)が開始されます。午後2時から再度6ゲームが行われ、上位5名がステップラダーファイナル(18:30開始予定)へ進出。
キューリック選手は「最後は“誰が一番ストライクを出せるか”が勝負を決める」と語り、冷静な分析を見せています。ハイレベルな戦いが続く中、選手たちの技術と精神力が試される一日となるでしょう。
そして、この後にはPWBAロックンロールオープンが控えています。サマーシリーズの締めくくりとなるこの大会でも、さらなるドラマが期待されます。
大会や選手情報の詳細は、PWBA公式サイトをご覧ください。女子ボウリング界の頂点をめぐる熱戦は、まだまだ続きます。