
2025年PWBAクリーブランド・オープン
ザバラとラーマンが首位タイでマッチプレーへ突入
世界トップ選手が集結、サマーシリーズの幕開け
2025年5月28日(水)、オハイオ州パーマハイツの「ヨークタウン・レーンズ」で開催中の『PWBA(プロ女子ボウリング協会)クリーブランド・オープン』は、予選ラウンドが終了。全12ゲームの予選合計スコアで、ステファニー・ザバラ(米カリフォルニア州)とシティ・ラーマン(マレーシア)が同点2,720ピンを記録し、堂々のトップタイでマッチプレー進出を決めました。
この大会はPWBAサマーシリーズ3連戦の初戦として行われており、世界各国から実力者が集結。大会を通して、女子ボウリング界の最新勢力図が浮き彫りになります。
ザバラとラーマンの戦略と安定感、そして激戦の予選通過ライン
ザバラの適応力とゲーム運び
ザバラ選手は、午前と午後のセッションで明確な戦略を持って臨みました。
「最初のブロックは情報を得ることが大切」と語ったザバラは、「午後はレーンの変化(トランジション)が速くなると予測して、自分のプレースタイルに合わせて左にアジャストした」と話します。
こうした柔軟な対応が功を奏し、12ゲーム合計で226超の平均スコアをマーク。今大会での彼女の目標は、「とにかく目の前の対戦相手に集中すること」。「マッチプレーでは、相手との直接対決がすべて」と語るザバラの視線は、すでに次の勝負に向けられています。
復帰を果たしたラーマンの健闘
対してラーマン選手は、2017年のPWBAウィチタ・オープン優勝以来の注目の復帰となります。彼女は、今シーズンよりPWBAツアーに本格参戦。アジア各国での大会を経て、アメリカでの戦いに臨んでいます。
「アジアでの大会がいいウォームアップになった。やはり試合に出ていないと感覚が鈍る」と、ラーマンは自身の調整について語ります。
直近では、「USBCクイーンズ」(ラスベガス)にも出場し、マッチプレー進出を果たして33位タイで終了。ブランクを感じさせないパフォーマンスを披露しています。
「1ゲーム1ゲームに集中することが大事。すべてのゲームでボーナスポイントがあるから、1投ごとに最大限の集中が必要。明日は16ゲームもあるし、久々の長丁場だから覚悟はしている」と、ラーマンは冗談交じりに意気込みを語りました。
予選通過者リスト:激戦を勝ち抜いたトップ16
予選を突破してマッチプレーに進出したのは、以下の選手たちです:
ケリー・カリック(米ニュージャージー州):2,699ピン
ジリアン・マーティン(米オハイオ州):2,666ピン
ロシオ・レストレポ(コロンビア):2,653ピン
オリビア・コモロウスキー(米ウィスコンシン州):2,648ピン
ディアンドラ・アスバティ(米イリノイ州):2,640ピン
ジュリア・ボンド(米イリノイ州):2,637ピン
クリスタル・エリオット(米フロリダ州):2,627ピン
アレクシス・ランク(米ペンシルバニア州):2,608ピン
ファニア・コボ(プエルトリコ):2,590ピン
エスター・チェア(マレーシア):2,587ピン
エリーサ・ヒルトゥネン(フィンランド):2,586ピン
ダーシャ・コヴァロヴァ(ウクライナ):2,585ピン
ノラ・ノルカマル(マレーシア):2,578ピン
アシュリー・ガランテ(米フロリダ州):2,570ピン
注目すべきは、アスバティ選手とノルカマル選手がともに第5ゲームでパーフェクト(300点)を達成したこと。その他にも各選手が高スコアを連発し、予選はハイスコアの応酬となりました。
マッチプレーから決勝へ、注目のクライマックスへ突入
マッチプレーは5月29日(木)の午前9時(米東部時間)から開始。まずラウンドロビン形式で8ゲームを行い、午後3時からさらに8ゲームを実施。全16ゲームの結果により、上位5選手がステップラダー方式の決勝(午後7時開始)に進出します。
この大会は、3大会構成のPWBAサマーシリーズの初戦。続く「PWBA BowlTVオープン」は5月30日(金)にスタートし、決勝は6月1日(土)の夜に開催。さらに最終戦「PWBAロックンロール・オープン」は6月2日(月)に予選開始、3日(火)にベストオブ5方式のシングルイリミネーションマッチプレーが行われます。
すべての試合はBowlTVでライブ配信される予定。熾烈な戦いの末に、誰がサマーシリーズ初戦の王座を手にするのか――世界中のボウリングファンの注目が集まります。