
ジョジー・バーンズ、2025年USBCクイーンズで栄冠!
キャリア2度目のメジャータイトルを獲得
女王の帰還、輝きを増すベテランの勝利
2025年5月、ラスベガスのサンコースト・ホテル&カジノで開催された女子ボウリングのメジャー大会「USBCクイーンズ」において、テネシー州のジョジー・バーンズが優勝を果たしました。
決勝戦では、2024年PWBA年間最優秀選手のシン・リ・ジェーン(マレーシア)を211対198で下し、自身初のUSBCクイーンズ優勝に輝きました。
この勝利は、バーンズにとって通算2度目のメジャータイトルであり、キャリア5勝目。これにより、PWBA殿堂入りの資格を得る条件を満たしたことになります。
波乱とドラマに満ちたステップラダー決勝
決勝:経験と冷静さが光ったバーンズの勝利
この決勝戦は、まさに経験と精神力が勝敗を分けた戦いでした。シンは、あと1勝で“メジャー三冠”達成という快挙がかかっており、大きな注目を集めていました。
しかし、試合は序盤からバーンズが主導権を握ります。シンは6フレーム中3度のオープンで苦しい展開。バーンズは、2〜5フレームで3連続ストライク(ターキー)を記録し、50ピン以上のリードを奪いました。
7フレーム目、バーンズが初のオープンフレームで崩れるも、シンの追い上げをしのぎ、8・9フレームで連続ストライク。そして10フレームでは、勝利に必要な9ピンをしっかりと倒し、残った1ピンも冷静にスペアで仕留めて勝利を確定させました。最後のフィルボールもストライクで締め、スコアは211対198。バーンズが栄光をつかみました。
ステップラダー決勝の詳細:シンの快進撃と惜敗
第1試合:バレリー・バーシエ vs クララ・ゲレーロ
ミシガン州のバレリー・バーシエは序盤5連続ストライクで試合をリード。しかし中盤でのミスが響き、コロンビアのクララ・ゲレーロが10フレームで逆転。237対233でゲレーロが勝利し、バーシエは5位に終わりました。
第2試合:クララ・ゲレーロ vs シン・リ・ジェーン
次の試合では、ゲレーロが好調なスタートを切るも、シンが後半5連続ストライクで大逆転。238対236という僅差でシンが勝利し、ゲレーロは4位となりました。
準決勝:シン・リ・ジェーン vs ヌル・ハジラ・ラムリ
準決勝では、プロ初出場のヌル・ハジラ・ラムリ(マレーシア)が序盤リード。シンは再び苦戦するも、後半に7連続ストライクという驚異的な集中力を発揮し235対211で逆転勝利。決勝進出を果たしました。
多忙な日常の中で掴んだ、価値ある勝利
ジョジー・バーンズの今回の勝利は、単なるタイトル獲得ではなく、多忙なライフスタイルとの両立という挑戦を乗り越えた証でもあります。
本人は大会後、次のように語っています。
「私は母であり、コーチでもある。完璧を求めすぎず、自分を許すことができるようになったことが、前に進む力をくれた。」
また、今大会では手首の痛みにも悩まされながらプレーしており、それでも冷静に試合を運び、感情を抑えた投球を続けることができたと話しました。
さらに、2016年のPWBAロチェスターオープンでは下位シードからの優勝経験もあり、今回はトップシードとしての挑戦となりました。
「どんな順位であれ、毎試合学びがある。それを自分の投球に生かすことが大事。」と語り、“1位シードの重圧”も前向きに捉えていた姿勢が印象的でした。
なお、今回の優勝賞金は6万ドル。さらに特別なことに、今回は妹のジェシカ・アーネストも会場に駆けつけており、姉妹で勝利の瞬間を共有することができました。
「前回のメジャータイトルではジェシカが現地に来られなかった。今回は一緒にいてくれて、本当に特別だった。」
今後の展望:サマーシリーズへ続く熱戦
PWBAツアーは、次の舞台を5月27日からの「PWBAサマーシリーズ(クリーブランド)」に移します。今シーズンを通じて自信と安定感を身に付けたジョジー・バーンズが、さらに多くの栄光を手にする可能性は十分にあります。
【最終順位・賞金一覧】
1位:ジョジー・バーンズ($60,000)
2位:シン・リ・ジェーン($30,000)
3位:ヌル・ハジラ・ラムリ($22,500)
4位:クララ・ゲレーロ($17,500)
5位:バレリー・バーシエ($12,500)