900 Global、PBAエリートリーグ選手権ラウンド進出!

舞台はストロブルアリーナ、熱戦の午後

雷鳴のような歓声が響くミシガン州アレンパークのサンダーボウルレーン、ストロブルアリーナPBAエリートリーグ:バトル・オブ・ザ・ブランド(ビートボックス提供)のプレリムラウンドで、900 Globalが激戦を制し、ついに選手権ラウンド進出を決めました。

光り輝く照明、観客の熱気、そして選手たちの一打一打に込められた想い。
最後まで一瞬たりとも目が離せない、手に汗握る午後となりました。

特に注目を集めたのは、Hammerとの最終戦勝負の行方は、まさに最後の10フレームにもつれ込みました。

 

プレッシャーを超えたアンダーソンの一投

場内が固唾を飲んで見守る中、マウンドに立ったのは昨季のレギュラーシーズンMVPであり、プレーオフMVPでもあるアンドリュー・アンダーソン(ミシガン州ホリー出身)
彼は冷静そのもの、勝利を引き寄せる完璧な3連続ストライクを決め、最終スコア237-219で勝利を掴み取りました。

試合後、アンダーソンは笑顔でこう語りました。

「このレーンで投げるたびに、勝つためにはダブル(連続ストライク)が必要なんだ。本当にもう少し楽にしてほしいくらいだよ(笑)。今日はチームのみんなが素晴らしかったし、いい調整もできた。だからこそ、この結果につながった。」

900 Globalのマネージャー、ゲイリー・ハルゼンバーグも満面の笑みを浮かべながら、

「このチームは最高だ。僕が何かする必要なんてない。こんなに素晴らしい仕事は他にないよ。」

と称賛を惜しみませんでした。

 

選手権ラウンドまでの道のり

この日の幕開けは、若手中心のDV8と、経験豊富なEboniteの一戦。
勢いあるDV8でしたが、痛恨のスプリットとオープンフレームが響き、191-177で敗北。Eboniteが勝ち上がりました。

しかし次の対戦で、Eboniteは失速。
Hammer相手に序盤から苦戦し、最初の4フレームでわずか1回のストライクに留まります。

ここで登場したのが、新たにPBA殿堂入りを果たしたビル・オニール。
10フレームでダブルストライクを決め、Eboniteアンカーのジェイク・ピーターズにプレッシャーをかけます。
ピーターズは僅かに左にミスし、難解な3-6-8-10スプリットを残し、Hammerが勝利をもぎ取りました。

続く第3戦、HammerはRoto Gripと激突。
Roto Gripアンカーのアンソニー・サイモンセンが10ピンをミスし、オニールが冷静にストライクと9本カウントで逆転勝ちを収めました。

しかし、Hammerの快進撃もここまで。
父子コンビ、ライアン&クリス・バーンズによる連続ストライクで好スタートを切った900 Globalが、堅実なスペアカバーでリードを守り、最後はアンダーソンが勝利を確定させました。

 

選手権ラウンド展望

これにより、900 Globalは4チームによる選手権ラウンドに進出。
まずは第3シードのBrunswickと対戦し、勝者は第2シードのMotivとぶつかります。

そして頂点には、絶対王者・第1シードのStormが待ち受けます。
決勝戦は「レース・トゥ・ツー」形式(先に2勝した方が勝利)で争われる予定です。

選手権ラウンドは、米国東部時間正午よりFOXにて生中継されます。
興奮必至の一戦が、まもなく始まります。

 

プレリムラウンド結果

  • 第1試合: No.7 Ebonite 191-177 No.8 DV8

  • 第2試合: No.6 Hammer 214-199 No.7 Ebonite

  • 第3試合: No.6 Hammer 206-204 No.5 Roto Grip

  • 第4試合: No.4 900 Global 237-219 No.6 Hammer

 

選手権ラウンド対戦カード

  • 第1試合: No.3 Brunswick vs No.4 900 Global

  • 第2試合: 勝者 vs No.2 Motiv

  • 決勝戦(レース・トゥ・ツー): 勝者 vs No.1 Storm

 

総括

挑戦者として立ち上がった900 Globalは、今まさに試されようとしています。
待ち受けるのは、リーグ屈指の強豪たち。

彼らにとって、栄冠への道は決して平坦ではありません。
第1試合、第2試合、そして決勝戦と、連戦連勝を果たさなければ、頂点には辿り着けないのです。

だが、逆境こそがこのチームを輝かせてきた理由でもあります。
鋭い集中力、支え合うチームワーク、勝利を信じる強い意志──すべてを武器に、900 Globalは最後の大舞台へと歩みを進めます。

サンダーボウルレーンを包む緊張感の中、勝利の女神は果たして誰に微笑むのか。
運命の一日が、静かに、しかし確かに近づいています。