プロ直伝!ボウリング技術を磨く12の極意
本気で上手くなりたいあなたへ

記事に入る前に、音声による要点解説をお聞きいただくと、内容が一段と理解しやすくなります。

要点音声解説

本要点音声解説は、「The Clean Up Crew」掲載の動画内容を整理・補足して、NotebookLM を用いて生成したものです。

ボウリングは、見た目以上に奥深いスポーツであり、技術や戦略、道具の選択など、多くの要素が絡み合っています。特に近年では、サムレス投法や両手投げ(2ハンド投法)など、新しいスタイルが注目を集めています。本記事では、ボウリングの技術向上を目指す方々のために、12の重要ポイントを詳細に解説します。初心者から上級者まで、すべてのボウラーにとって有益な情報をお届けします。

 

【1】プランター型ボウラーのタイミングの測り方:滑らなくても正確なリリースを手に入れる方法

1. 導入:滑れないからって不利じゃない!

ボウリングで「スライド(滑り込み)」は多くの人が理想のフォームと考えていますが、実は滑らずに「足を踏み込む(プランター)」スタイルでも、高いパフォーマンスを発揮している選手が多数存在します。

特にレーンの素材や天候(湿気・乾燥)によって、スライドが難しい環境ではあえてプランターになることが合理的です。

この記事では、「プランター型の選手がどうやってタイミングを計るべきか」について、実際のプロ選手の例も交えながら詳しく解説していきます。

 

2. プランターとスライダーの違い

通常、スライダー型ボウラーではタイミングの計測に「スライド足(リリース時の前足)のかかとが前に出るタイミング」を基準にします。これは、身体が前方に移動しながらスムーズにリリースへ入っていくからです。

しかし、プランター型は滑らずに足を固定して投げるため、同じ基準で測るとズレが生じるのです。

 

3. プランターのタイミングの測定法:ヒール接地がカギ

名コーチ・マーク・ベイカーの解説によれば、プランター型のタイミングは「スライド足のかかと(ヒール)が地面にフラットに着地する瞬間」を基準に測定するのが有効です。

このタイミングで:

  • 足が安定し、

  • 腰が沈み、

  • 腕がスムーズに降り始める準備が整う

つまり、ボールが最も力強く、かつ再現性高くリリースされる「準備状態」に入るポイント「かかとの着地」だということです。

 

4. 実例:Shannon Pluhowsky と Michael Haugen Jr.

マーク・ベイカーが「史上最高のプランター」と称したのが、Shannon Pluhowsky。彼女はスライドせずに、見事なバランスとタイミングでボールをリリースします。

もう一人の例として挙げられたのが、Michael Haugen Jr.。彼もまた、プランター型ながらタイミングが非常に整っており、精度の高いボウリングを実現しています。

この2人に共通するのは、

  • かかとの着地に合わせたスムーズな上半身の動き

  • 安定した体幹と膝の沈み込み

  • 下半身がしっかり支えとなり、上半身が「自然にスイング」する構造

これらにより、滑らずともスライド型と同等、あるいはそれ以上のリリース精度と安定感を持っています。

 

5. よくある失敗と改善ポイント

プランター型でタイミングがずれる主な原因は次の通りです:

  • 足を着地させた後に肩を先に引いてしまい、引っ張るようなリリースになる

  • かかとの着地とボールの「ダウンスイング」が合っていない

  • 上半身の力に頼りすぎて「投げる(throw)」になってしまう

改善のためには:

  • かかとの接地を「合図」として、ダウンスイングをスタートさせる

  • 下半身でリズムを作り、腕は「振られる」感覚を養う

  • 動画で自身の動きを確認し、「ヒール接地→腕の自然な振り出し」のタイミングをチェック

 

 

【2】サムなし片手投げのメリットとデメリット:あなたのスタイルに合っている?

1. 導入:一見ユニーク、でも実は実用的?

「サム(親指)を入れずに片手で投げる」スタイルは、近年のボウリングシーンでも少しずつ注目を集めています。特にYouTubeやSNSで見かけるようになり、見た目の派手さや高い回転数に魅了される人も多いでしょう。

しかし、このスタイルには明確な「向き・不向き」があります。この記事では、サムなし片手投げの「メリット・デメリット」を具体的に解説し、「自分に合っているのか?」を判断する材料を提供します。

 

2. サムなし片手投げとは?

まず前提として、サムなし片手投げとは、通常の片手投げフォームでサムホールに親指を入れずに投球するスタイルです。

これは「二本手投げ(二ハンド)」とは異なり、左手(サポート手)を使用せず、片手のみで持ち上げ・スイング・リリースまで行うという特徴があります。

 

3. メリット:回転力とインパクトの爆発力

高いレブレート(回転数)

サムを入れないことで、手首と指での回転がダイレクトにボールに伝わるため、非常に高い回転数を生み出せます。
結果として、フック幅が大きくなり、ピンアクションも強くなる傾向があります。

ボールの脱力感と自由なリリース

サムホールがないことで、指に無駄な緊張がなくなり、よりナチュラルなリリースが可能になります。
これにより、スムーズに手から抜け、余計な力が入らない柔らかいリリースが生まれます。

レーンの幅を大きく使える

高いフック性能により、外から内へ、内から外へと大きくラインを描く投球が可能になり、特にオイルが多めのコンディションで有利になる場面があります。

 

4. デメリット:物理的負荷と安定性のリスク

バックスイングの制限

サムが入っていない=支点が2点(中指と薬指)だけになるため、高い位置までバックスイングするとボールが手から落ちるリスクが高くなるという問題があります。
そのため、通常の片手投げほどの「高さ」は出せず、結果としてスピード不足やタイミングのズレに繋がりやすいです。

腕力・握力が必要

サムなしでボールを保持するためには、非常に強い握力と前腕の筋力が求められます。
特に重いボールを使用している場合、長時間の練習や試合で疲労が蓄積しやすいです。

また、手首を安定させるための前腕筋肉が発達していないと、リリース時にボールが暴れやすくなるため、筋力トレーニングが前提になります。

コントロールの難しさ

回転数が高いということは、その分「軌道が敏感に変化しやすい」ということでもあります。
オイルパターンの変化によりラインが微妙にずれると、大きく外すリスクが上がるのがこのスタイルの難しさです。

 

5. 向いている人・向いていない人

向いている人:

  • 前腕が強く、握力にも自信がある

  • ボールを軽め(13~14ポンド)に設定している

  • 高回転のボールをコントロールできる技術がある

  • 他のスタイルで回転が足りないと感じている人

向いていない人:

  • 握力が弱く、長時間ボールを持つのが辛い

  • 安定性を重視している

  • レーンごとの対応力に自信がない

  • オイル変化の読みが苦手な人

 

 

【3】初心者向け:ボール選びの重要性を知らずにスタートしていませんか?

1. 導入:ボウリングの第一歩は「正しいボール選び」から

「とりあえず投げてみよう」「ハウスボールで十分」と思っていませんか?

実はボウリングを始めるにあたり、最も大切な基礎のひとつが『自分に合ったボールを使うこと』です。間違ったボールを使い続けると、フォームやタイミング、さらには投球自体の楽しさにも影響してしまいます。

この記事では、初心者が最初に知っておくべき「ボール選びのポイント」について、実践的かつ分かりやすく解説します。

 

2. ハウスボールでは限界がある

ボウリング場にある貸し出し用のボール、いわゆる「ハウスボール」は、万人向けに作られており、指穴のサイズや重さのバランスが個人には合っていないことがほとんどです。

指穴のサイズが合わないと…

  • ボールが指から抜けず、タイミングが遅れる

  • 無理に力が入り、肩や手首に負担がかかる

  • 安定したリリースができない

重さが合っていないと…

  • スイングのリズムが崩れやすい

  • 疲労が早く訪れ、フォームが崩れる

  • スピードや回転数にも大きく影響

つまり、自分に合っていないボールで練習を続けると、フォームを覚えるどころか、間違った動きが身についてしまうのです。

 

3. 初心者がマイボールを持つべき理由

「初心者がマイボールなんて早いのでは?」と思う方も多いですが、むしろ最初からマイボールを作ることで、技術の上達が格段に早くなります

正確なフォームを身につけやすくなる

毎回同じ重さ・同じ指穴・同じ感覚で投げることができるため、安定したフォームが自然と身についてきます。

手や肩への負担が減る

自分の手にぴったり合った指穴・重量設計は、無理な力を必要とせず、疲労やケガのリスクも下げてくれます。

ボールの挙動を「学ぶ」ことができる

フックするボールやストレート系ボールなど、ボールによって動きが変わることを体感し、ライン取りやリリースの調整に敏感になれます。

 

4. 初心者向けボール選びの3つのポイント

① 重さは「無理なく振れる範囲」で

一般的には「体重の10分の1」を目安にしますが、実際には「自然にスイングできるかどうか」が最重要です。無理して重いボールを選ぶと、フォームが崩れたり怪我のリスクが増えたりします

② 指穴は必ずプロショップでフィッティングを

既製の穴ではなく、自分の指の長さ・太さ・角度に合わせて穴を開けることで、抜けやすさとホールド感が劇的に変わります。

③ 最初の1球は「リアクティブウレタン」より「ウレタン」や「プラスチック」がおすすめ

リアクティブボール(強いフックがかかる素材)はコントロールが難しく、初心者には不向きまずは真っすぐ投げられる「ウレタン」や「プラスチック素材」のボールから始めることで、フォームの基本を習得しやすくなります。

 

5. 「曲がりすぎるボール」は初心者の敵にもなる

実際の声としてよくあるのが、

「知人からもらったボールがよく曲がるけど、投げにくくてレーンの左側にしか立てない…」

これはまさに、初心者にとって「強すぎるボール」は逆効果になる典型例です。

曲がりが強すぎると…

  • 立ち位置やラインが限定される

  • 投球の自由度が奪われる

  • ミスの原因がフォームかボールか判断しづらくなる

初心者のうちは、できるだけ「操作しやすく、安定した軌道を描けるボール」を使うことで、正しいリリース・フォーム・タイミングを学びやすくなります。

 

 

【4】スライド vs 踏み込み:どちらが正解?あなたに合ったステップの見極め方

1. 導入:どちらが正しいの?という疑問に答えます

ボウリングのステップ動作において、よく話題に上がるのが「スライドするか、踏み込むか」の違いです。

一般的には「スライド=正統派」「踏み込み=クセがある」と思われがちですが、実際のところはそう単純ではありません。

環境や身体の使い方、さらには戦略的な判断により、どちらも有効な選択肢となり得るのです。

この記事では、それぞれの特徴とメリット・デメリット、そしてあなたのスタイルに合った動作の選び方について解説します。

 

2. スライドとは?

スライドとは、リリース時の前足(通常は左足)を滑らせて、スムーズに身体を前方へ送り出す動作です。

メリット

  • 勢いを活かして自然に投球ができる

  • 膝を柔らかく使えるため、体への衝撃が少ない

  • タイミングが取りやすく、リリースが安定しやすい

デメリット

  • レーンによっては滑りすぎてコントロールを失いやすい

  • 滑らない床だと急ブレーキがかかり、怪我のリスクも

 

3. 踏み込み(プランター)とは?

一方で、踏み込み(プランター)とは、スライドせずに前足をしっかり止め、身体を固定してリリースする動作です。

プロでもこのスタイルを採用する選手はおり、特にShannon O’KeefeやMike Howanのような選手が有名です。

メリット

  • 止まった状態から投げることで、安定感とリリースの再現性が高くなる

  • レーンや天候に左右されず、同じ投球がしやすい

  • 滑りすぎによるミスを防げる

デメリット

  • ブレーキが強く、足・膝・腰に負担がかかりやすい

  • 上半身を強く使いすぎて、リリースで引っ張りやすくなる

  • タイミングを取るのが難しい

 

4. 天候・レーンによる影響

ここが非常に重要です。

☀️ 乾燥した季節やウッドレーンでは滑りにくい

  • 特に夏の屋外から冷房の効いたボウリング場に入った時などは、靴のソールが急に止まりやすくなることがあります。

🌧️ 湿気が強いと、床が滑りすぎることもある

  • 雨の日の湿気や、エアコンの影響で合成素材のレーンでは「ツルツルすぎてコントロールしづらい」状況が起こります。

つまり、「滑る・滑らない」は環境によって大きく変わるため、どちらの動作も知っておくことが重要なのです。

 

5. よくある悩み:「踏み込みがクセになってしまった」

あるボウラーの質問:

「悪いアプローチに慣れてしまって、踏み込み癖が抜けません。どうすればいいでしょうか?」

これは「悪い」というよりも「その環境に適応した結果」です。

近年では、多くのセンターでスライドしづらい床材が使用されており、踏み込み型が増えているのは事実です。マーク・ベイカーも言っている通り、「それがダメなわけではない。ただ違うスタイルなだけ」と理解することが大切です。

 

6. スタイルの選び方:どちらが自分に合っている?

スライド型が向いている人

  • 柔軟性があり、膝・足首のクッションを活かせる人

  • スピードを活かしたい人

  • 一定の床環境で安定して投げられる人

踏み込み型が向いている人

  • しっかりとした下半身の筋力がある人

  • 環境の変化に影響されやすい人

  • タイミングよりも「止まってからの力の伝達」を重視する人

どちらも長所と短所があるため、「スライドができない=悪いフォーム」ではなく、目的や状況に応じて選ぶべき戦術と考えるべきです。

 

7. プロから学ぶバランスの重要性

どちらのスタイルでも共通するのが、「バランスの良い姿勢があってこそ安定した投球ができる」という点です。

  • スライダーは滑りすぎないようにコントロールする足元の調整力

  • プランターはリリース直前の「腰と肩の静止状態」

これらを意識することで、どちらのスタイルでも高い再現性を保つことができます。

 

 

【5】サムなし片手投げに最適なトレーニング動画の選び方:正しい知識で上達への近道を!

1. 導入:動画選びで成長速度が変わる

最近はYouTubeやオンライン講座などで、さまざまなボウリングのトレーニング動画が無料・有料で手に入る時代になりました。しかし、自分のスタイルに合わない動画を参考にすると、逆にフォームを崩す原因になることもあります。

特に「サムなし片手投げ」というスタイルはまだ情報が少なく、どの動画を見れば良いのか迷っている方も多いのではないでしょうか?

この記事では、サムなし片手投げに適した動画選びのコツと、二本手・片手の違いから学ぶべきポイントを詳しくご紹介します。

 

2. サムなし片手投げは特殊なスタイル?

まず知っておきたいのは、サムなし片手投げは非常にユニークなスタイルであり、一般的な片手投げとも二本手投げとも異なる点が多いということです。

  • サムを使わないことで、支点が2本の指(中指・薬指)のみになる

  • その結果、バックスイングの高さやリリースのタイミングに制限がある

  • 二本手投げのように両手で支えることはできないが、リリース時の形状は近い

つまり、片手投げの構造を持ちながら、動作の一部は二本手投げに近いハイブリッドなスタイルとも言えます。

 

3. よくある質問:「片手投げ用?それとも二本手投げ用?」

これは非常に多く寄せられる質問です。

結論から言うと、サムなし片手投げには「二本手投げ用の動画」の方が参考になる場面が多いです。

なぜなら、

  • 二本手投げと同様にバックスイングが低く、コンパクト

  • 親指を使わないことで、タイミングや身体の使い方が二本手と共通する

  • リリースでの「回転のかけ方」や「手首の使い方」が非常に似ている

という理由からです。

 

4. 二本手投げ動画から学ぶべきポイント

プッシュアウェイ(ボールを前に出す動作)

二本手投げの動画では、プッシュアウェイの際に「肩を残して頭の位置を高く保つ」ことが強調されます。
これはサムなし片手投げでも「早く沈まずにスイングの高さを確保する」ために非常に役立つ動作です。

タイミングの取り方

ボールを引き上げるタイミングとステップとの連動性は、サムなしスタイルでも重要なテーマです。
二本手投げ動画では、「頭が下がるタイミング」や「左手の使い方」に注目することで、自然なスイングが可能になります。

リリースの形と回転のかけ方

二本手投げでは、指でのリリースと手首の角度が繊細に解説されていることが多く、これはサムなし片手投げにおいても非常に参考になります。
特に「手のひらがボールの下にある状態から、指で前方に抜ける感覚」を身につけるのに最適です。

 

5. 片手投げ動画は「構え」と「重心の作り方」に注目

一方で、片手投げの動画も完全に無視してよいわけではありません。
スタンス(構え)やアドレス時の重心の取り方などは、サムなしでも共通点が多く、安定感のある投球のために重要です。

チェックポイント

  • 立ち位置での姿勢(背筋と膝の角度)

  • 視線の方向とスパットの合わせ方

  • 上半身の軸がブレない構え方

これらは全てのスタイルに共通する「投げる前の準備」として参考になります。

 

6. どちらの動画を見るにしても意識すべきこと

  • 「見た目」ではなく「機能性」に注目することが重要です。

  • 自分のスタイルに完全に一致するモデルは少ないと心得る

  • 目的は「技術の移植」であり、コピーではない

つまり、動画は「ヒント」であって「正解」ではありません。
自分の動きに取り入れられる部分だけを選んで、反復練習の中で自分の形にすることが上達への道です。

 

 

【6】バックスイングの形よりも機能を重視しよう:見た目より「使える動き」が上達のカギ

1. 導入:そのバックスイング、形ばかり気にしていませんか?

練習中やレッスン、あるいは動画解析などで、よく指摘されるのが「バックスイングの高さや手の形」です。しかし、多くのボウラーがここで「形を真似すること」に意識が行きすぎてしまい、かえってスイングやタイミングを崩してしまうケースが少なくありません。

本当に重要なのは、「きれいな形」ではなく「機能しているかどうか」です。

この記事では、バックスイングにおける「形よりも機能を優先すべき理由」を詳しく解説し、実践に役立つチェックポイントや改善法を紹介します。

 

2. バックスイングは「スロー部分」ではない

多くのボウラーは、バックスイング=投球動作の核心部分と思いがちですが、実は「準備動作」です。

バックスイングは「投げるための助走の一部」

バックスイング中にいくら見栄えの良い形を作っても、その後の「ダウンスイング〜リリース」がスムーズに繋がらなければ、意味がありません。

つまり、バックスイングでやるべきことは「ボールを自然に後ろに振る」ことであって、「止める・支える」ではないのです。

 

3. 機能するバックスイングとは?

機能するとはつまり、「次の動作につながる準備ができているか」です。以下の3つが揃っていれば、形が多少個性的でも問題はありません。

① 重力を使って自然に振り上がっているか?

力で無理に持ち上げていないこと。
スイングは「振る」ものではなく「振られる」もの。この感覚があると、リリースの再現性が高まります。

② 腕と体の連動が取れているか?

バックスイングで肩が力んでしまったり、腕だけが上がるようなフォームでは、次のダウンスイングに繋がりません。
理想は「腕が背中側に自然と引き込まれ、肩甲骨周りが柔らかく動いている状態」です。

③ スイング軌道がリリースポイントに戻るルートになっているか?

バックスイングは高くても低くてもよく、最終的にボールが「下から前へ」抜ける軌道を作れていればそれが正解です。

 

4. 有名選手の例に学ぶ:見た目より結果がすべて

多くのコーチが挙げる例がWalter Ray Williams Jr.(ウォルター・レイ・ウィリアムズ Jr.)です。

彼のバックスイングは決して美しくはない
それでも歴代最多優勝という実績がそれをすべて証明しています。

「スイングは見た目で評価されない。評価されるのはスコアと再現性。」

つまり、「動画で変に見えるから直す」ではなく、「うまくいってないから改善する」べきなのです。

 

5. バックスイングでやってはいけない3つの思い込み

「高く上げた方が威力が出る」

無理に高く上げると、リリースのタイミングが遅れ、引っ張りやすくなる。

「手のひらは常に真後ろを向いているべき」

体の構造上、自然な腕の回旋があるのが普通。無理に抑えるとスイングが不自然になりやすい。

「プロのフォームをそのまま真似すればいい」

プロは自分の体の機能を理解したうえでフォームを作っている。あなたの体にはあなたのスイングがある。

 

6. 機能的なバックスイングを身につける練習法

🟢 ミラースイングドリル

鏡の前で構えからバックスイングまでをゆっくり繰り返し、「肩が力んでいないか」「腕が自然に振られているか」を確認。

🟢 スロースイング動画チェック

自分の投球をスローモーションで撮影し、スイング軌道・高さ・体との連動をチェック。
形よりも、「次にスムーズにつながるか」に注目。

🟢 リリースから逆再生で確認

実際に「いいリリースができた投球」を逆再生してみると、自然なバックスイングの形が見えてくることがあります。

 

 

【7】利き目と利き腕が違うとき、どうやって狙う?ターゲット合わせの正しい考え方

1. 導入:その「見え方のズレ」、実は目が原因かも?

ボウリングをしていて「狙っているつもりなのに、なぜか右や左にずれる」と感じたことはありませんか?
それ、実は「利き目」と「利き腕」のズレが原因かもしれません。

多くの人が自覚していませんが、利き目と利き腕が違う人(クロスドミナンス)は、スパットやブレイクポイントを正確に合わせるのが難しくなることがあります。

この記事では、利き目と利き腕が異なる場合の「正しい目標の合わせ方」や「自分の癖の見つけ方」、そして「調整の具体例」をわかりやすく解説します。

 

2. 利き目(Dominant Eye)とは?

利き目とは、両目で見ているときに「物の位置情報を優先して処理している方の目」です。
まっすぐ前を見ていても、利き目の位置を基準に物の位置を捉えているため、利き目が右か左かで「目標のズレ方」が変わります。

利き目のチェック方法

  1. 両手で三角形を作り、遠くの一点(時計、スイッチなど)を三角の中に入れる

  2. 両目を開けたまま見つめる

  3. 一方ずつ目を閉じていき、三角の中に物が残って見える方が「利き目」

 

3. なぜ利き目が影響するのか?

利き目が右なら、右寄りの目線が自然

利き目が左なら、左寄りの目線になる

これに対して、利き腕(実際にボールを持つ手)が反対になると、目とボールの位置が一致しづらくなります。

その結果…

  • 目線は合っているのに、手のリリース位置とズレている

  • 毎回同じように構えているのに、狙いよりも数枚ズレたところを通る

つまり、自分では「正確に狙っているつもり」でも、実際はズレているという状況が起こるのです。

 

4. プロの答え:「自分のズレを数値で把握する」

名コーチのマーク・ベイカーが推奨しているのは、「自分のドリフトと目のズレを数値化する」という方法です。

例えば、彼自身は「利き目:左、利き腕:右」のクロスドミナンスであり、こう言っています:

「僕の数字は、ドリフトが4枚、ターゲットミスが3枚。つまり、右手で投げてるけど左目で見てるから、ターゲットより3枚左にボールが出ていく」

このように、自分の体の構造からくるズレを「数値」で把握することが、調整の第一歩になります。

 

5. 自分のズレを知るためのチェック方法

① スライド位置とスタート位置の差を記録(ドリフト)

→ アプローチで立った位置と、実際にリリース時に足が着地している位置の差を確認。

② ターゲット(スパット)を狙っても、どこを通っているかを動画で確認

→ 真上からの撮影が理想。スパットと通過位置のズレを見極める。

③ 何度やっても「同じ方向に外れる」なら、それが「あなたのズレ」

 

6. 調整の具体例:数字を味方につける

例:右利き・左目利きの人で、ドリフト4枚・ターゲットミス3枚左

  • スライド位置を20枚目にしたい場合 → スタート位置は「20+4=24枚目」

  • ターゲット(スパット)を10枚目に通したい → 実際は7枚目を見て狙う

このように、「ドリフト+ターゲットミス」をあらかじめ調整して投げることで、結果的に正確に通せるようになるのです。

 

7. クロスドミナンスだからといって不利ではない

これは非常に重要です。

利き目と利き腕が違う=不利、というわけではありません。
むしろ、自分の傾向を理解して適切に調整できれば、安定した投球が可能です。

事実、プロの中にもクロスドミナンスの選手は多数おり、彼らは自分の「ズレ」を理解して活かしています。

 

 

【8】両手投げのタイミング改善方法:あなたのスイングを劇的に変えるカギ

1. 導入:「投げるタイミングがズレる…」は両手投げでよくある悩み

近年、PBAでもアマチュアレベルでも人気が高まっている「両手投げ(Two-Handed)」スタイル。特に若い世代を中心にレブレートの高さやピンアクションの強さに魅了されて取り組む方が増えています。

しかし、そんな両手投げで最も多く聞かれる悩みの一つが、

「タイミングが合わずにスムーズな投球ができない」
「足と腕の動きがバラバラになってしまう」

という問題です。

この記事では、両手投げにおけるタイミングの基本構造と、よくあるミスとその修正法を具体的に紹介します。

 

2. 両手投げの「タイミング」とは何か?

タイミングとは、「脚と腕、体の動きが連動し、リリースまで無理なくスムーズに繋がっている状態」を指します。

理想のタイミング=ボールが最も高く上がる瞬間と、足のステップがシンクロしている状態

特に両手投げでは、

  • サポート手(非利き手)の離し方

  • 頭の高さの変化

  • 肩と膝の沈み方

などがタイミングに大きく影響します。

 

3. よくあるタイミングのズレ:典型的な2パターン

① 早すぎる沈み込み

  • プッシュアウェイ直後に頭や肩を下げてしまい、ボールが振り上がる前にリリースの準備に入ってしまう

  • 結果として、バックスイングが浅くなり、リリースが前のめりになって引っ張りやすい

② 腕の動きが先行してしまう

  • 下半身がまだ準備できていないのに、腕を強引に振り下ろしてしまう

  • これにより、ボールが早く着地し、回転もスピードも不安定になる

 

4. タイミングを整えるための核心:「頭の高さ」と「プッシュアウェイの角度」

名コーチ Mark Baker は次のように語っています:

「ボールが後ろに上がるまでは、頭はできるだけ高く保つ」
「プッシュアウェイ時に沈み込みすぎると、早すぎるタイミングになる」

これは非常に重要なポイントです。

「頭が下がるタイミング」は、ボールがバックスイングの最高点に近づく頃

つまり、早く沈んではいけない。遅すぎてもいけない。

「頭の高さでタイミングをコントロールする」ことが、スムーズな両手投げを実現するカギになります。

 

5. 成功例に学ぶ:ビスケット、サイモンソン、スぺンサー・ロバージュ

  • ジェイソン・ベルモンテ(Belmo):世界最高峰の両手投げボウラー。「プッシュアウェイでしっかり上体を起こし、ボールがスイングしてから沈む」タイミングが絶妙。

  • アンソニー・サイモンソン沈み込みがやや早めだが、非常に早い足運びと体幹の強さで補っている。

  • スペンサー・ロバージュ軽快なステップと正確なタイミングで、ジュニア世代に人気。

これらの選手はそれぞれ個性はあるものの、「頭の位置」「タイミングのシンクロ」という共通点を持っています。

 

6. タイミング改善のための練習ドリル

🟢 ① プッシュアウェイ→静止ドリル

  • プッシュアウェイ後に一度止まって、「頭が高く保てているか」「肩が開いていないか」を確認する

🟢 ② スローモーションステップ練習

  • 4歩 or 5歩のステップをスローで歩きながら、ボールの動きと足のタイミングを一致させる

🟢 ③ ミラー確認 or 動画チェック

  • 特に「プッシュアウェイ直後の姿勢」「ボールが後ろに上がる前の頭の高さ」を重点的に確認する

 

7. タイミング調整のコツ:一番簡単なのは「姿勢」

特に初心者・中級者が改善しやすいのが、

「頭を高く保つ」こと

→ これだけで沈み込みが遅れ、自然とスイングが深くなり、タイミングが整いやすくなります。

「ボールが背中に来るまで重心を落とさない」

→ 腕の力でなく、体のリズムで投げられるようになる

これらはすぐに実践可能で、しかも効果が出やすい改善ポイントです。

 

 

【9】ドリフトしない人は異常か?正しいステップの理解と“個性”の活かし方

1. 導入:あなたのステップ、本当に間違ってますか?

ボウリングのレッスンや動画で、「ドリフト」という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。
ドリフトとは、**「アプローチで構えた位置と、リリース時の足の位置が横にずれること」**を指します。

多くの人が、

「自分はドリフトしていないから、変なんじゃないか…」
「プロはみんなドリフトしてるから、真っ直ぐはおかしい?」

と不安になりますが、実はその考え方自体が誤解です。

この記事では、ドリフトの本質と、ドリフトしない人が持つメリット、そして判断基準を専門的に解説します。

 

2. ドリフトとは何か?本当の意味を知ろう

まず前提として、ドリフト自体は「悪い動き」ではありません。

ドリフトとは「身体の自然な動きによって起こる横方向のズレ」

  • 人間の身体は左右対称ではありません

  • 投球時のバランスやスイングの軌道に合わせて、自然にずれることがよくあります

つまり、ドリフトは「調整の結果」でもあり、「戦略の一部」であるということです。

 

3. 「ドリフトしない=異常」ではない!

これはとても重要なポイントです。

ドリフトしないことは、異常でも問題でもありません。

実際に、世界トップレベルのプロで「ドリフトしない選手」もいます。

例:

  • クリス・バーンズ(Chris Barnes)

  • ノーム・デューク(Norm Duke)

この2人は、「構えた位置からほぼ真っ直ぐステップし、そのままリリースする」という非常に珍しいタイプですが、それで実績を出している以上、それは正解の一つなのです。

 

4. ドリフトの有無で「優劣」は決まらない

ドリフトがあっても良い、なくても良い。
大切なのは、

「狙ったスパットに、ボールが通っているかどうか」

つまり、ドリフトがあるかどうかではなく、「ズレを自分で理解して、コントロールできているか」がすべてです。

 

5. 自分のドリフトを知るチェック方法

① 立ち位置とスライド位置の差を測る

→ アプローチ時にどこに立ったか、実際にスライドした足がどこにあるかを数値化。

② 動画を撮って確認する

→ 真上から、または後方からの動画で「横ズレがあるか」を確認。
同じ方向にズレるなら、それが「あなたのパターン」です。

 

6. 「ドリフトしない人」が持つ強み

ドリフトしない人は、非常に珍しいタイプですが、次のような長所があります。

スパットとラインの一貫性が高い

ズレがない分、ラインを正確に再現しやすく、調整もシンプル。

体幹が強く、スイングがぶれにくい

真っ直ぐ踏み出せるということは、身体のコントロール力が高い証拠。

高い再現性と戦略性

調整幅が狭い分、ボールチェンジや立ち位置変更で即座に対応しやすい。

 

7. ドリフトを活かせる人、活かしにくい人

逆に、ドリフトが大きすぎる場合にはデメリットもあります。

  • ドリフト4枚以上右 → 内側ラインが苦手になりやすい

  • ドリフト7枚以上左 → 外側ラインが苦手になりやすい

つまり、ドリフトは「多すぎると武器にならない」ということです。

「ドリフト0〜3枚」くらいまでであれば、問題なし

→ それ以上になってくると、意識的にラインを調整する工夫が必要です。

 

 

【10】レブレートの価値と限界:回転数だけで勝てる時代は終わった?

1. 導入:レブレート=強さ?その認識、ちょっと危ないかも

ボウリングで「強いボールを投げたい」「ピンを爆発させたい」と思った時、最初に意識するのが「レブレート(回転数)」ではないでしょうか?

特に両手投げが普及したことで、若い世代では「レブレートが高い=うまい」というイメージが定着しつつあります。

しかし、実際にはレブレートは「武器」ではあっても「万能」ではありません。
この記事では、レブレートの本当の価値と、その限界、そしてどう活かすべきかについて詳しく解説します。

 

2. レブレートとは?簡単におさらい

レブレート(Revolutions per Minute / RPM)とは、1分間あたりのボールの回転数です。
高いほどフックのポテンシャルが増し、ピンに当たった時の「角度」や「破壊力」が強くなる傾向があります。

  • 一般的なアマチュア → 200〜300RPM

  • ハイアマ〜プロ → 350〜500RPM

  • トップレベルの両手投げプロ → 550〜600RPM以上

 

3. レブレートの「価値」:威力と可能性を広げる

高レブは「入射角」を増やし、ストライク率を向上させる

レーンの奥でしっかり曲がり、ポケットに鋭角で入る

ボールの「反応の幅」が広がる

オイルの変化にも柔軟に対応できる

回転数が多いと「見栄え」が良く、自信に繋がる

気持ちよく投げられ、リズムも取りやすくなる

つまり、レブレートは「ボールの持つポテンシャルを最大限引き出す手段の一つ」です。

 

4. しかし、それには限界もある

ここが最も重要です。

高レブレート=勝てる ではない

コントロールできなければ意味がない。むしろ「暴れるボール」になるリスクがある

高回転すぎると「読みにくい」動きになる

レーン手前で反応せず、奥で急激に曲がるため、ラインの幅が狭くなる

オイルパターンによっては、低レブの方が有利

ショートオイルやドライレーンでは、回転が多すぎるとブレーキが効きすぎて使いにくい

つまり、レブレートは「高ければ高いほどいい」というものではなく、「状況に合わせて活かせるか」が問われるのです。

 

5. 実力者が言う「回転は自己満になりやすい」

有名コーチのマーク・ベイカーもこう語っています:

「レブレートは格好いいけど、点数をくれるのはピンを倒す技術だ。」
「ゴルフで300ヤード飛ばしても、フェアウェイに乗らなければ意味がないのと同じ。」

これは非常に示唆的です。
高い回転数を誇っていても、スプリットが多くては意味がないということ。

 

6. レブレートよりも大事な3つの力

① コントロール力

狙ったスパットを通し、意図したラインを投げられる能力。これがなければ高回転は「暴れ馬」になります。

② ボールの選択と使い分け

同じレブレートでも、ボールの種類・表面・コアの影響で動きが変わる。知識と選球眼が不可欠。

③ 投球の再現性(再現力)

1投目と同じフォーム・同じタイミング・同じリリースができる能力。これがなければラインの再現もできません。

 

7. では、どう活かす?高レブボウラーのための処方箋

自分の「最大レブ」と「コントロールできるレブ」を区別する

一番回せる回転数と、一番点が出る回転数は違います。

オイルパターンによって「レブ抑え」も使えるようにする

手首の角度やリリースを調整して、柔らかく回す技術も必要。

動画で「回ってるけどピン飛んでない」投球を見直す

見た目だけ良くてストライクが出ない=回転数だけに頼りすぎているサイン。

 

 

【11】70/30のスイング理論:腕で投げるな、脚で投げろ

1. 導入:「いい投球」って、どこで力を使っているか考えたことありますか?

ボウリングの投球フォームについて、「腕の振りが強い=良いスイング」と考えていませんか?
それ、実は逆効果になっているかもしれません。

プロのスムーズな投球をよく見ると、ほとんどの選手が“腕を振っている”のではなく“腕が振られている”ように見えるはずです。
この理論を裏付けるのが、「70/30のスイング理論」です。

この記事では、70/30理論が意味すること、そして実際の投球にどう落とし込むかを具体的に解説します。

 

2. 70/30理論とは?

「下半身が70%、上半身(腕)が30%の力配分でスイングを構成する」という理論です。
もっと言えば、

✅ 「70%は脚・腰・体幹でスイングを“作る”」

「30%は腕が“ついてくる”だけ」

という感覚です。

この比率が崩れて、50/50に近づくと「投げてしまっている(throwing)」状態になり、フォームが崩れやすくなります。

 

3. なぜ70%が下半身なのか?

ボウリングは「地面からの力」をどう使うかがカギ

投球動作は一見、上半身の動きに見えますが、力の発生源は「地面→脚→腰→肩→腕→ボール」へと順番に伝達されるものです。

だからこそ、下半身をしっかり使えていないと、腕だけで投げる「手投げ」になり、精度も威力も落ちてしまうのです。

 

4. 逆に、腕で投げてしまうとどうなるか?

スイングに“ムラ”が出る

毎回リリースの位置や回転がバラつき、再現性が下がる

フォームが硬くなり、疲れやすい

上半身に力が入るため、肩や首、肘に負担がかかりやすい

狙ったラインに乗せにくくなる

手先で合わせようとして、かえってミスが増える

つまり、腕で投げると、ボウリングの本質である「再現性」を自ら崩してしまうということです。

 

5. プロに共通する「90/10の究極バランス」

マーク・ベイカーや一流プロが語る理想の形は、なんと「90/10」

例:

  • パーカーボーン III(Parker Bohn III)

  • ピート・ウェーバー(Pete Weber)

  • クリス・バーンズ(Chris Barnes)

彼らに共通するのは、「腕の動きがスイングではなく“結果”として自然に出ていること」です。
これは、下半身が主導しているからこそ可能なスムーズな投球です。

 

6. あなたのスイング比率をチェックする3つの質問

① リリース後、腕に力が残っていませんか?

力んでいれば、それは腕主導のスイングです。

② 足の動きが小さく、立ち止まったように投げていませんか?

下半身が使えていない証拠です。

③ スイングの終わりに体が開いていませんか?

腕で合わせにいっている可能性が高いです。

 

7. 70/30スイングを身につける練習法

🟢 ウォーキングスイングドリル

  • ゆっくり歩きながら、下半身のリズムだけでスイングを行う練習。腕は力を抜いて「ついてくる」だけ。

🟢 膝から先に沈むタイミング確認

  • バックスイングの前に膝を沈めることで、下半身の力を先に使う意識を養う

🟢 スイング後のフィニッシュ静止

  • 投げた後、スイングの終わりでその場にピタッと止まれるかチェック。下半身主導なら、軸がブレません。

 

 

【12】女性ボウラーの優位性と視聴の楽しさ:技術にこそ性別の“違い”が生きる

1. 導入:なぜ女性ボウラーの試合は「面白い」のか?

ボウリングファンやプレイヤーの間で、「女性の試合の方が勉強になる」という声をよく耳にします。
PBAやJPBAの男子プロの試合も迫力満点ですが、女性の試合には違った魅力と「学び」があるのです。

本記事では、女性ボウラーが持つ技術的優位性や、視聴者として楽しむ上での見どころ、そして男女問わず上達に活かせるポイントを詳しく解説していきます。

 

2. 女性ボウラーのフォームは「再現性の教科書」

多くのトップ女性ボウラーに共通するのが、無理のないスイングと完璧なバランス感覚です。

女性のフォームは力に頼らず、技術とタイミングに基づいて構成されている

→ そのため、「誰でもマネしやすく、実践に取り入れやすい」という特長があります。

例:Shannon O’Keefe、Danielle McEwan、Briana Cote などは、スムーズなリズム・柔らかいスイング・安定したフィニッシュで多くの指導者が参考にするフォームを持っています。

 

3. 筋力よりも「機能性」で勝負するからこそ、学べる

男性と比べて、女性は一般的に筋力で劣る分、「効率的な身体の使い方」が求められます。

女性ボウラーは「身体の連動性」や「下半身主導の使い方」が非常に上手

→ 特にスイングの自然さ、タイミングの作り方、腰の落とし方は、多くの男性ボウラーの改善ポイントでもあります。

つまり、「力でねじ伏せる」のではなく、「動きでコントロールする」投球が学べるのが女性ボウラーを見る最大の価値です。

 

4. 共感しやすいからこそ「参考になる」

男子プロの中には、常人離れした回転数やスピードを武器にする選手が多く存在します。
一方で、女性ボウラーの投球は、

視聴者の感覚と近く、「自分でもできそう」「ああなりたい」と思わせてくれる

→ これが視聴の楽しさ=共感のしやすさにつながっているのです。

とにかく速く、強く、激しく、ではない「丁寧で美しい投球」は、初心者〜中級者にとってこそ最も参考になるスタイルだと言えるでしょう。

 

5. ストライクよりも「スペアメイク」の精度がすごい

女性ボウラーの試合では、一発のストライクよりも「精度の高いスペア処理」に目を奪われることが多いです。

力ではなく「コントロールと選択」で点を積み重ねていくのが女性ボウラーのスタイル

→ 特に10番ピン、2-4-5のような微妙な残りピンに対する対応が非常に正確。

この「堅実さ」と「計算された投球」がスコアを支えているという点で、ロジカルなボウリングが好きな人にとっては最高の教材です。

 

6. 上級者もリスペクトする女性ボウラーの技術

両手投げのトッププロ、EJ Tackett や Anthony Simonsen ですら、女性ボウラーの「体の使い方」を分析しているという話もあります。

トップ男子プロも「女性のスイングの再現性」や「リリースの繊細さ」を認めている

→ これは、筋力ではなく技術で勝負する世界の中で、いかに女性が実力を発揮しているかの証拠です。

 

7. 実際の観戦ポイント:ここを見よう!

  • リリース時の手の位置と角度

  • フィニッシュ時の軸の安定感

  • スペア処理のアプローチと回転数の使い分け

  • ボール選びとレーン変化への対応

これらはすべて、スピードや回転数に頼らずに「戦術と精度」でボウリングを構成している女性ならではの見どころです。

 

最終まとめ:ボウリング上達に必要なのは「数字」「感覚」「理解力」

  • ただ「投げる」ではなく、「何をどう使って投げているか」を考えること

  • 自分の身体とスタイルを理解し、それに合った練習・調整・戦略を選ぶこと

  • 動画や他人の投球を「コピー」するのではなく、「ヒント」として吸収すること

これらを意識すれば、フォームがきれいになり、リリースが安定し、スコアもついてきます。