
震える手でも、僕は前に進む――ボウリング人生の1ページ
このトーナメントが始まった時、僕のスコアは 147 からのスタートだった。
各ブロックの最初の2ゲームを終えた時点で、プラス(=平均200点超え)だったことは一度もなかった と思う。
だから、どのセットでも 最後の3ゲームは死に物狂い で投げて、ようやく 水曜日の夜 の時点でここまでたどり着いた。
たしか 初日の最初のゲーム は、100点ちょっと しか取れなかった。
とにかく、2ゲーム終わってプラス になったことは一度もなかった。
でも、ただただ戦い続けた。
試練の7フレーム
あの時、7フレーム目。
スペアを取った後に少し気が緩んで、興奮してしまって、悪いショット を投げた。
倒れたのは 5ピン だけ。残ったのは 2-4-7-8-10 のスプリット。
その瞬間、思った。
「ああ、今週はこれで終わりか。こういう終わり方か」と。
でも、立ち上がって スプリットを狙って投げた。
2-4-7-10 を倒して、10番ピンが跳ね返って8番ピンも倒れた。
まだ生きてる。まだ終わってない。
開き直って、前へ
その時から、僕は 完全にマッチプレーに入った感覚 だった。
「あの状況を乗り越えたんだ。あとはただのボウリングだ」
そう思えた。
テンションが上がって、「もう思いっきりいこう」と決めた。
全力で、強く、強く、前に投げ込んで、あとは祈るだけ。
準決勝・決勝での心境
グラハムとの試合 では、ボールの動きを見失い、少し肩が入りすぎたり、手が早く出たり していた。
サイモンセンとの試合 では、序盤こそ力が入ってしまったけど、後半にはリードを取れていたし、彼のボールリアクションも良くなかった。
ある瞬間、自分に言い聞かせた。
「ここまで来たんだ。もうテレビ中継だ。どうなってもいい。ただ投げよう」と。
幸運にも、最後のほうで良いショットがいくつか決まって、彼も僕を追い越せなかった。
勝っても「変わらない」
ここまで来れたことは、本当に素晴らしい と思う。
でも、「これからツアーを回って稼ぎまくるぞ!」なんて振る舞うつもりはない。
マイク(※インタビュアー)が「優勝したらどうするの?」と聞いてきたけど、
僕は「そんなに変わらないよ」と答えた。
もちろん、もし優勝したら、好きなときに試合に出られる ようになるかもしれない。
でも、「メジャー優勝したし、さあフルタイムでツアーを回ろう!」なんて、そんな簡単にはいかない。
僕は、プロボウラーたちとは違う状況 にいる。
彼らはこれを仕事として生きている。
だから、何かを決めるときには、そのことをちゃんと考えなきゃいけない。
今はただ楽しむ
今週は、ただ楽しもうとしているだけ。
2週間後の「プレイヤーズチャンピオンシップ」にはすでにエントリー しているから、もしかしたら連続で活躍できるかもしれない。
でも、基本的には 流れに身を任せている。
そのマインドのおかげか、この2日間のボウリングは、これまでよりもずっとリラックスしてできた ように思う。
決勝を前に
とはいえ、明日(日曜の決勝)は、絶対に緊張して手が震える だろうね(笑)。
でも正直、日曜は「どれだけ緊張をコントロールできるか」が勝負。
それさえできれば、ちゃんとボウリングができる。
このことを 頭の片隅 に置いておけば、
いいショットが打てるかもしれない。
いい結果が出るかもしれない。